日本は、地震が多い国として有名です。
エコジョーズの使用時に地震に遭遇する可能性も考えられます。
今回は、地震発生時のエコジョーズの対応方法を紹介します。地震による停電時の対処法・地震後のエコジョーズの注意点・地震後に発生しやすいトラブルも紹介しますので参考にしてください。
内容を理解しておくと、万が一の場合にも慌てずに対応できるようになるでしょう。
全国対応で最短即日対応
ページ内目次
地震発生時はエコジョーズの使用を中止しガス栓を閉める
地震発生時にニュースなどで「震度」という言葉を聞くかもしれません。
震度とは、地震の揺れの強さを表します。
震度は0から7まであり、震度5と震度6は「震度5弱」「震度5強」のように2種類設定されているため、全部で10階級で表示します。
震度5相当以上の地震では、ガスメーターの安全装置が作動してガスが停止します。
震度5弱は、大半の人が恐怖を覚え、物に掴まりたいと感じます。
室内では電灯が激しく揺れ、棚にある食器類・書棚の本が落ちることがあります。
室外では、窓ガラスが割れて落ちたり、電柱が揺れるのがわかります。
地震発生時はエコジョーズの使用を中止してガス栓を閉めてください。
ガス栓は、つまみを時計回りに回して閉めます。
また、開閉できないタイプのガス栓の場合は、元栓を開け閉めする必要はありません。
壁に埋め込み式のガス栓・安全装置が備わったヒューズ付きガス栓が代表的です。
ガスホースを差し込むと自動的にガス栓が開き、外すと自動で閉まる仕組みになっています。
このタイプは、接続のガスホースや器具が外れても、ガス漏れが発生しません。
ただし、ガスホースや付属品が劣化する可能性もあるため、定期的なチェックは欠かさずに行いましょう。
震度5以上の地震時にはエコジョーズは自動的に安全装置が作動する
安全装置とは、未然に不完全燃焼による一酸化炭素中毒や過熱、過電流を防止するために設置されています。
安全装置が作動すると、ガスの供給を停止します。
また、エコジョーズにはドレン排水の水質維持のために、中和器の機能低下や異常が発生した場合に、自動的に機器を停止する安全装置も組み込まれています。
もし、地震発生時に安全装置が作動してしまった場合の復旧方法は、以下になります。
1.すべてのガス機器を止める屋外の機器も止めます。メーターガス栓を閉めないでください。
2.復帰ボタンのキャップを外す
3.復帰ボタンを奥まで押して、表示ランプが点灯したら手を離す。復帰ボタンが元に戻り、赤ランプが再点滅後にキャップを元に戻します。
4.3分待つ3分間はガス漏れを確認しているので、使用しないでください。3分後にガスメーターを確認して、赤ランプの点滅が消えていればガスが使用できます。
※赤ランプの点滅が消えない場合は、1の手順を再度行ってください。
5.復帰完了。ガスが使用できます。
エコジョーズは停電時は使えない
停電時に使用できる製品と使用できない製品に分かれますので、ご利用の製品が停電時に使用できるかは取扱説明書で確認してください。
今回は、リンナイのエコジョーズの停電時について解説します。
停電時にガスと水道が使用可能であれば、ポータブル電源を給湯器に接続して給湯のみ使用できます。
台所のリモコンで停電モードに設定して運転しましょう。
電気が復旧するまで応急的にお湯が使えます。
停電モードの注意点は以下になります。
- 給湯のみ使用可能です。お風呂の自動運転や追い焚き、暖房機能は使用できません。停電モード中は給湯能力が制限される場合があります。
- 給湯器本体の凍結予防運転は働きません。凍結の恐れがある場合は、必ず給湯器本体の水抜きを行ってください。
- 給湯器から電源を取得しているオプションや端末が設置されている場合、使用できないことがあります。
地震が収まってからのエコジョーズ使用の注意点
次に、地震が収まってからのエコジョーズ使用時の注意点を解説します。
ガス機器の使用を中止する
安全確保を最優先に考え、地震の揺れが収まってから以下の手順を行ってください。
1.すべての蛇口を閉める
2.ガスコンロのガス栓を閉める
3.給湯機器のリモコンの運転スイッチを「切」にする
ガス漏れが発生している場合
もし、ガス漏れが発生している場合は、窓や戸を開け、屋外に避難して、ガス事業者へ連絡してください。
以下の行為は行わないようにしましょう。
- 火をつけない
- 照明・換気扇などのスイッチを操作しない
- コンセントに電源プラグを抜き差ししない
エコジョーズ本体や設備の異常を確認する
ガス機器本体だけでなく、ハイブリッド給湯・暖房システム(ヒートポンプユニット・タンクユニット)、ガステーブルコンロなどの周辺設備に異常がないか確認してください。
給排気設備、ガス機器の操作部やリモコンも忘れずにチェックしてください。
ガスメーターで以下のエラーコードが表示された場合は、復帰操作を行ってください。
エラーコードNo:11・12・110・111・112・113・120・123・E06
エラーコードが不明な場合はガス供給事業者へ確認しましょう。
各元栓場所の確認
地震が起こった場合は混乱してしまうので、前もって元栓の位置を確認しておきましょう。
・ガスコンロの場合:ガス栓
・ガス給湯機器の場合:給水元栓・ガス栓
・石油給湯機器の場合:給水元栓・送油バルブ
ガス機器の使用を再開
異常がない場合は、ガスの供給を確認してから機器を操作します。
震度5以上の地震が発生すると、ガスメーターがガスを遮断する場合があるので、ガスメーターを操作してガスの供給を復帰させてください。
地震や停電によってガス機器の安全装置が作動した場合には、エラーコードが表示されますが、運転スイッチを入れ直すことでガス機器が使用できるので慌てずに行動しましょう。
地震後に発生しやすいトラブル
ガスメーターの安全装置が機能してしまった
ガスメーターは、震度4~5程度の大きな地震が起こった際に、自動的に安全装置が作動してガスの供給が停止します。
安全装置はガス漏れ対策で機能しています。
そのため、地震でガス漏れが発生していなければ、安全装置を解除してガスの供給を戻すことが可能です。
ガス臭い・ガス漏れが発生した
通常、都市ガスなどには臭いがつけられています。
ガス臭いとは、ガス漏れを見分けるための工夫なので、地震でガスが止まった場合はガス臭いかの確認をしてください。
ガス漏れが発生した場合は、ガス会社に連絡しましょう。
ガス臭い場合は、火気の使用や換気扇・電気のスイッチには触らないでください。
窓を開けて換気をして、器具栓・ガス栓とガスメーターの元栓を閉めましょう。
お湯が出ない
ガスメーターが遮断されて、お湯が出ないことがあります。
地震直後にお湯が出ない場合は、ガスメーターを確認してください。
ガス給湯器を再び使うのが不安になる
ガス機器本体の変形・破損がないか、給排気設備の外れがないか、ガス接続具が正しく接続されているかを確認して、異常がなければガス栓を開き、使用を開始します。
ガスの火が点いている
地震でガス機器を使用していた場合は、火を確認します。
コンロに火が点いている場合は消しててください。
すべての復帰作業をしたがガスが使用できない
大きな地震の直後は、ガス会社が供給を停止していることがあります。
ガスの供給が停止しているのであれば、家庭で復旧作業をしても意味がありません。
テレビ・ラジオ・インターネットを活用して、ガスの供給が停止していないかを確認しましょう。
落ち着いて行動することがポイントです。
地震後にエコジョーズに不具合があったら地震保険を使う
保険の種類 | 特徴 |
地震保険 | 地震・噴火・津波が原因で火災・倒壊・流出の被害を補償する保険 |
火災保険 | 建物・家財が火災・水害に遭った際に、経済的な補償をする保険。 地震による火災・倒壊には、火災保険は補償されない。 |
エコジョーズに地震による不具合が発生した場合は、地震保険が使えるかもしれません。
災害時には、地震保険と火災保険が適用される場合があります。
ここで、地震保険と火災保険の特徴をまとめました。
地震には火災保険ではなく、地震保険が適用されることがわかります。
地震保険は、実際の損害額を保険金として支払うものではありません。
損害の程度によって全損・大半損・小半損・一部損を判断して、それぞれ地震保険金額の100%・60%・30%・5%が支払われます。
損害の程度が一部損にも満たない場合は、保険金は支払われません。
また、保険対象が建物の場合は、建物の主要構造部(軸組・基礎・屋根・外壁等)の損害の程度を確認します。
地震発生時は火事に気を付けて冷静に対処する
地震発生時は、多くの人が慌ててしまうなどパニック状態になってしまうことは避けられません。
そのような時こそ落ち着いて行動することが大切です。
身の安全を第一に考えることを優先して欲しいですが、二次災害として火事にも気を付けましょう。
今回の対処法を理解しておくだけで、冷静に対応できるようになります。