給湯器から臭いがする場合は、給湯器のトラブルの前兆かもしれません。
ガスの臭いの原因がガス漏れによる場合、一酸化炭素中毒や火災を引き起こす恐れもあります。
臭いによって原因が異なるため、適切な対処法を知っておくと、落ち着いて行動できるでしょう。
今回は臭いの種類と原因、解消方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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ガスの臭い
ガスの臭いを感じる場合は、3つの原因が考えられます。
ガス漏れ
ガス漏れは給湯器の故障や部品の劣化、ガス配管の破損、水漏れが原因で発生します。
給湯器の寿命は、使用頻度や使用環境によって異なりますが、約10~15年です。
長期間使用していると、ガス管や接続部分のパッキンの劣化によりヒビ・破損が生じて、ガス漏れが発生して、ガスの臭いを感じることもあります。
新しい給湯器でも排気口から異物が入り、給湯器内部のガス弁が閉まらずにガス漏れを起こす可能性もあるので、新しい機器だからといって安心しないでください。
ガスの元栓を閉めていても、ガス臭さがすぐに軽減しません。また、給湯器を使用していなくても、ガスの臭いを感じる場合もガス漏れの恐れがあります。
給湯器本体やガス管からガス漏れが発生している場合は、自分で原因を発見できない可能性が高いです。
不完全燃焼
給湯器の給気口や排気口が物で塞がっていたり、給湯器内にホコリが詰まると、酸素不足になり不完全燃焼が生じる場合があります。
また、塗装業者が外壁周辺で養生作業をしていて、給湯器がビニールで覆われてしまうと、排気ガスの滞留により異常着火を引き起こします。
不完全燃焼が原因で一酸化炭素が発生する恐れがあるため、使用を中止してください。
頭痛や吐き気など健康被害が起こり、最悪の場合死に至るリスクもあるため危険です。
ガスの残量不足
ガスは無色・無臭ですが、ガス漏れに気が付きやすいように、玉ネギや卵の腐ったような臭いを付けています。
ガスが少なくなると濃度が濃くなり、燃焼時に普段よりもガス臭さを感じるかもしれません。
お湯から薬品などの臭い
新築時や給水管を新しく交換した際に発生します。
原因としては、給水管の洗浄が十分ではないことが考えられます。
酸っぱい臭い
給湯器から酸っぱい臭いがする場合は、外装や金属部分の腐食が原因かもしれません。
腐食が進行していれば部品交換が必要になり、腐食箇所によってはガス漏れの発生や燃焼不良を引き起こすので、業者に点検を依頼しましょう。
同じ酸っぱい臭いでも目がチカチカするのであれば、給湯器本体の故障も考えられます。
目がしみる感覚を覚える場合は、一酸化炭素中毒による可能性があるので身体に異常を感じたら、換気をしてください。
素材(シーリング樹脂・金属)の臭い
水を貯めておくと不純物が混ざりやすく、素材の臭い(金属や樹脂・ゴム系)が移る可能性があります。
年数の経った機器内部の汚れが原因かもしれません。
また、給水管に鋼管を使用している場合も金属の臭いや、硬質塩化ビニル管の場合は樹脂の臭いがします。
特に、新築の給水管の取替えの際には、より強い臭いを感じます。
給湯器の臭い解消法
ここでは、給湯器から臭いを感じた場合の解消法を紹介します。
自分で対処できる方法もありますので、参考にしてください。
火を消す
給湯器やガスコンロの使用時には引火する恐れがあるので、すぐに使用を中止して火を消します。
換気をする
給湯器を使用している場合は、使用を中止して、給湯器のガス栓を閉めてください。
また、他のガス機器の使用は引火の恐れがあるため、ガスコンロなどのガス栓も閉めておきましょう。
ガス栓を閉めたら、部屋の窓を開けて換気をします。空気の通り道を作るため、部屋の対角線上の窓を2箇所以上開けてください。
ガスは、種類によって重量が異なります。都市ガスで使用しているガス(メタンガス)は空気よりも軽く、プロパンガス(LPガス)は空気よりも重いという特徴があります。
空気よりも軽いガスは、拡散しやすいため上部の窓を開けると、外へ逃げやすくなります。
プロパンガスは空気よりも重く滞留しやすいため、下部の窓を開けると滞留しているガスが流れるので、ガスの種類に応じた換気が大切です。
また、換気を行う際には、扇風機・換気扇を使用するのを止めましょう。
扇風機・換気扇は、電源を入れた際に発生する静電気がガスに引火する恐れがあります。
給湯器が不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生している場合は、蔓延すると一酸化炭素中毒になり、頭痛・めまい・吐き気の症状が出てくるので危険です。
症状が出てから換気するのでは間に合わない場合もあるので、異臭を感じたらすぐに換気してください。
ガスの元栓を閉める
異臭は給湯器以外の場所から発生する可能性も考えられるので、給湯器の使用停止だけではなく、ガスの元栓も閉めましょう。
給湯器の電源を切ることも忘れないでください。
ガスの元栓は、都市ガスはガスメーター付近にあり、プロパンガスはガスボンベ付近にあり、レバーを横にすると閉まります。
給湯器から煙が発生しているなど、近寄れない場合は、屋外にある全体の元栓を閉めてください。
ガス会社や業者に連絡する
ガスのトラブルは大事故に繋がる恐れがあるため、ガス会社や修理業者に点検修理の依頼をしてください。
給湯器やガス漏れの修理は、専門知識が必要なため原因がわかっても、ガス機器の修理・交換は業者ではないと行えません。
ガス漏れの対処が完了したら業者に連絡して、その後の対応は専門業者に任せます。
賃貸住宅であれば管理会社や大家さんにも相談・報告をしましょう。
給排気口の汚れを取り除く
ホコリやゴミの詰まりは、焦げ臭さの原因になります。目視で確認できるため、ホコリやゴミは放置せずに掃除しましょう。
ススが付着している場合は、内部で不具合が起きている可能性もあるため、自分で掃除はせず専門業者に相談してください。
日頃のメンテナンス
定期的なメンテナンス(給湯器フィルターの掃除など)は、給湯器トラブルの予防につながります。
日頃から通常運転時の臭いを確認しておくと、異臭の際に早く気づけます。
また、給湯器の製造年月日を確認して、交換のタイミングも把握できます。
給湯器の臭いまとめ
給湯器の臭いを改善するには、原因を特定して適切な対処が大切です。
掃除など自分で対処できれば良いのですが、臭いによっては業者への依頼も検討しましょう。
自分で原因を見つけようとして給湯器の使用を続けると、一酸化炭素中毒や火災、ガス爆発を引き起こす危険性があります。
ガス漏れはとても危険なため、自分で修理しようとせず、専門業者に修理・点検を依頼しましょう。